終活と税金—シンプルライフへの税の活用 the Final Stage

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問合せ:夫を亡くし一人息子とは絶縁状態です。財産は不動産ばかりです。どんな方針で行けば?
 回  答

考えられることは矛盾する以下の二つを解決してゆくことになります。

 

不動産は文字通り逃げてはゆきません。物件によっては収益を生み続けてあなたを支えてくれます。

あなたは老化し、やがてはこの世とサヨナラしなければなりません。

要点はココにあります。

 

 現実にはお金がなければ何もできない世の中です。あなたには世を渡る道具である、お金がありません。

手を付けるのはまずココでしょう。

 

 不動産ばかりに偏った資産のバランスを直される必要があるのではないでしょうか。今はお元気でも今後、身の回りのお世話をしてもらうにも、一定額の現金の確保が必要でしょう。

このためには収益性の悪い物件を処分されてはいかがですか。譲渡所得の課税が発生します。

 

     譲渡所得の金額=譲渡収入ー取得費ー譲渡費用(仲介料など)

 

 譲渡物件の原価(取得費といいます)は実際の購入金額か譲渡代金の5%か、いずれか高いほうを選べます。税率は住民税を含めて原則20%ですからためらうことなく、今後の生活のクオリテイを上げるためにもお手持ちの不動産を換金され一定額の資金を持たれる決断が必要でしょう。 

 

 さらに将来、判断(事理弁識能力といいます)が困難になった時のために、あなたより一世代若い税理士に、今のうちから確定申告を依頼するとともに、毎年に一回は相続税の予測計算をしてもらうことと、自分の死後の財産処分までを視野に入れた相続税やその納税の相談をされるのが安心でしょう。カラダが不自由になることに備えて施設に入る資金も不動産の売却で用意しましょう。

 

 自宅を売られた場合は上記の「譲渡所得の金額」から3000万円が控除されます。あなたが存命中の譲渡でも、亡くなられてからの譲渡でも控除されます。

 

 今のままでは残りの不動産に相続税がかかると想定されます。相続税の納付は原則金銭納付です。物納はなかなか困難です。金銭での納付のためには、その時に不動産を売却して納税資金を作る場合、先ほどの「取得費」の計算の際には(相続税の申告書の提出期限から3年以内の譲渡に限り)相続税の一定金額を売却される不動産の取得費に加算することができます。取得費加算といいます。

 

 それと相続税の関連で付け足しますが、ご長男は、相続財産を引継がないとのことですが、相続税の基礎控除を計算する場合の法定相続人の数には入れます。

 

 今度の民法改正では「特別寄与者」に対する「特別寄与料」を支払うことが盛り込まれました。これまでの特別寄与分の制度は相続人にしか認められていませんでした。実際には相続人は遺産を貰えるのに一切の療養看護もしない例がありました。

 これからは、この矛盾を改めるために相続人以外の人にも寄与分として金銭の支払いをすることができます。ただしあなたが他界されてからは、あなたの療養看護に努めた人は、あなたの相続人であるご長男に対してお金を請求することになり、紛争になるかもしれません。遺言などで定めておかれるとともに必ず法律の専門家にご確認されるべき大事な点です。

 

 結局のところ不動産に偏った財産を後世に残す意味は、ご長男との関係が修復されない限り無いようです。世話をやいてくれた方に遺贈も良し、乳児院などへの寄付によって換金された不動産が世の中の役に立つように「使い尽くす」ことなどがご参考までに考えられます。

 

 勘違いされやすい点は、租税特別措置法70条に「国等に対して相続財産を贈与した場合の相続税は非課税」の規定がありますが、この適用がされるのは、ご長男が遺産を取得された場合に国等に寄付された場合に使える条文です。絶縁状態ではこの規定は使えないと考えられます。

 

ここからが大問題なのです

  老化しても、亡くなられても(相続人とは絶縁状態とのことですので)不動産の処分をやそれに伴う税金のことを処理できる人(税理士さんは依頼されて税務の代理はしますが本人の代わりに財産処分などの法律行為はできません。主人公にはなれないのです)が必要です。特にご長男との関係があとあとまで障害にならないように配慮が要ります。「成年後見制度」がありますが、認知症になった場合などの目を覆うような不都合な事実も書籍では紹介されています(成年後見制度の闇ー長谷川・宮内著<月刊Hanada双書・飛鳥新社>ので、今のうちに良く調べ、その道の専門家に相談されておかれることです。

 

人に振り回されないためには自分の中に知識の柱を立てましょう。

 

<このブロブ「終活と税金」の全体図> 着色部分が今のテーマです。

これらの切り口から最善の道を見出すためには、関連する他の法律、登記制度、遺言制度、社会保険、不動産取引などの各分野が影響しますので他分野の専門家との連携が有効です。

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- | 15:22 | pookmark

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