腰高時代の資金と税金 the Final Stage

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循環取引によって無価値になった株式を購入させられたとして循環取引に関与した各社と株式発行会社の税理士に損害賠償を求めたケース

(あらすじ)

 破産したPC販売会社の社外取締役から購入した株式が架空循環取引によって実態より株価が膨らまされていたとして、株式の購入者が売り手である社外取締役と顧問税理士に損害賠償請求をした。

 架空売り上げは関連各社を経由して計上する方法で計上されていた。

 

(税理士に対する訴えの趣旨)

 顧問税理士としてこの会社の「経理事務全般」に関与し、取締役会に提出される財務諸表等の数字の確認や法人税申告書を作成したりこの会社の株主の税務相談に応じるなどしていたから、循環取引があることを当然知っていたはずである。従って顧問税理士として循環取引を中止するよう勧告して第3者が不測の損害を蒙らないように注意喚起する義務がある。にもかかわらずこのような法的義務を行わず漫然と事態を放置した。

 

(税理士の反論)

 毎月試算表の提出は受けるとともに売掛請求書、納品書、仕入れ先からの請求書も提出を受けていたが、これ等の書類は売り先、買い先からの直接の取引しか記載されておらず売り先の先に何処に販売されたか、買い先がその先はどこから仕入れていたかは記載された書面は含まれていなかったので循環取引に気づくことは不可能であった。

 そもそも顧問税理士の業務は納税の申告であり違法行為や循環取引の有無を探求することは業務対象外であり、会計監査にも責任を負う立場ではない。

 

(結 論)

税理士の言い分を認め、不法行為による損害賠償請求を退けた。

 

(教 訓)

 隣接する業務との境界を契約書において明確にすることは必須である。比較的規模の小さい会社においては会計業務の枠に税務申告・監査業務の両方が盛り込まれるものと「誤信」する向きが多い。

 申告と監査の業務内容の違いや法的立場の違いをハッキリすることと共に、適正な税務申告をするためには会計事実の「監査」は含まれるものであるとの一般常識的誤解を排するため、申告実務に必要な会計事実の調査と「監査」とは似て非なるものであることの認識が必要である。

 

参考 Z999-0129

- | 12:32 | pookmark

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