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誤って株式譲渡の助言をしたことと、受取配当の益金不算入をしなかったことによる損害

(ストーリー)

依頼会社は兄弟会社の株式を有していましたが、決算・申告を依頼した税理士が受取配当の益金不算入措置を取らなかったため税負担が重くなりました。配当金を受け取って生じる二重課税を回避する方法を税理士に尋ねたところ「会社で株式を保有している限り課税されるので、回避するには個人で持つこと」を勧められました。<これは誤りです>

 

(この話を信じて)実行したため巨額の有価証券売却益5720万円を計上することになり、これに対する3300万円の法人税等を負担しなければなりませんでした。その上、受取配当の益金不算入措置を取らなかったことによる過大所得に実効税率を乗じた570万円の税金も加わり、このような不要な税負担をすることになったのは税理士の誤った指導が原因であるとして、依頼者は税理士に損害賠償を求めました。

 

(依頼者の言い分)

・顧問契約を結んで関係2社の株価算定、議事録・契約書作成、株式譲渡に伴う資本政策の指導を依頼

  したから正しい回答が欲しかった。

税理士の助言に従った結果、却って不要な高額の法人税が課されたのは適切な指導、助言をしなかっ

  たからである。

・それどころか積極的に株式売買契約書、取締役会議事録、金銭貸借契約書などの関連書類を作成し

   た。

 

(税理士の言い分)

・2社の総勘定元帳、決算書、法人税確定申告書の作成の委任を受けただけで税務コンサルタントの委

   任は受けていない。付随して

 相談があった場合に応じたのは好意であり、議事録や契約書の作成は善意で行ったに過ぎない。

株式譲渡を積極的に推進してはいない。高額の法人税がかかりますョと注意を促した。

・株式譲渡したのは(兄弟会社の株式公開を控え)依頼者が株式公開後に創業者利得を得るためであっ

 た。

 

(結 末)

・顧問契約書には「会計事務及び税務事務を有効適切に援助指導すること」が記されているので適切な

 税負担の税務申告をするべきである。

・二重課税回避に他の方法はないかと依頼者から聞かれても、ありませんと答えるばかりであったので

 依頼者は株式譲渡を行ったのであり、税理士が的確な助言、指導を怠ったことで依頼者に不必要かつ

 過大な税負担をもたらした。

株式譲渡をすれば依頼者に不要な有価証券売却益とそれに関連する法人税が生じることは税理士なら

 容易に予見できたのであるから、税理士には注意義務違反がある。

 

(教 訓)

・基本的な法人税の知識不足が原因と思われる。受取配当の益金不算入制度が二重課税回避のための立

 法趣旨であることは、法人税法を学び始めたら初めの単元で学ぶ知識であるが、これが怪しいという

 ことは(法人税法の)基礎的な素養に欠けると考えざるを得ない。

・決算と申告の業務のなかに受取配当益金不算入の規定の適用は(当然に)含まれるので「税務コンサ

 ルテイングは受けていない」との反論は通らないと考える。

・不要な税負担額を損害賠償金と認定した厳しい事例である。

 

参考:tainsZ999-0067

- | 09:07 | pookmark

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