腰高時代の資金と税金 —大廃業時代:個別企業の現実と税制—

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依頼者と税理士間の争い事例:まとめに代えて

 3月18日から7月19日まで税理士と依頼者(社)との争いの事例を掲載してきました。お読みいただきありがとうございました。

 

 争われた税目は相続税と消費税が多く損害の請求額も税額(本税と加算税や延滞税まで)を損害賠償の対象にするため多額になっています。裁判の結果2000年6月から2017年10月までにご紹介させていただきました46例の数字が示すことは以下の通りです。

 

 ア、損害賠償請求額  総計:44億2,106万円  1事例あたり平均額  9,611万円

 イ、裁判で確定した賠償額計: 7億1,423万円  1事例あたり平均額  1,552万円

    賠償獲得率(金額比)  イ/ア=16.16%

 

 賠償額ゼロの事例数 22件 (この請求額合計)27億8,737万円)・・・27億円/44億円=61%

損害賠償で裁判を起こしても賠償金を得たのは総請求額の16.16%で、61%が賠償金を手にできていないのが現実です。

 

賠償確定額の上位5件は以下でした。

    1、買換え取得期間誤り 法人税 2億4,406万円

    2、ハワイ資産申告洩れ 相続税  7,423万円

    3、青色申告取消    所得税  6,707万円

    4、留保金課税に誤回答 法人税  4,094万円

    5、受取配当金処理失念 法人税  3,946万円

 

 以上から読み取れることは、訴えて裁判で争っても賠償金を手にできたのは16.16%で、1円の賠償金すら得られない事例が61%に達していることです。

 結果はともかく裁判のコストや機会損失を織り込んでも訴えずにはいられない依頼者の気持ちがそれだけあるということかもしれません。言葉を替えていえば税理士への不満があるのではないでしょうか。双方の思い込みや無理解、コミュニケーションの不足が共通しています。第3者に相談されることも有効かもしれません。

 

 重要なことは、争わなくて良いように契約の段階から、争いが起こることをあらかじめ視野に入れてその芽を摘んでおくことではないでしようか。その過程で税理士との「相性」が悪い場合は税理士を替えることを躊躇してはなりません。そのためには当然のことですがその税理士の資格取得の経路(組み合わせで何通りものルートがあります)を本人に尋ね、得意分野、実績、経験を聞き出すことを避けてはイケマセン。ここから契約への双方の本音の話が始まります。評判もできたら聞き合わせると良いかもしれませんが、主観や風聞からのフェイクが混じるばあいがありますから注意しなければなりません。何よりも直接の対話が重要です。裁判になって時間や費用を使うことに比べたら造作もないことでしよう。

 

 次回以降は「大廃業時代:個別企業の現実と税制」のタイトルで始めます。似たテーマでジヤーナリストや大学の先生がNetや新聞で書かれていますが、個別中小零細企業の中に入り込んで現場や財務諸表の裏と表まで見ての視点ではなく政府発表の大きな数字をもとにして刺激的に書かれています。流れを読む参考にはなりますが経営の当事者が自社の舵取りに用いることはできません。

 設例と回答の糸口を読まれる方と一緒に考える形式にしたいと思っています。設例の考案のためや調べ物に時間がかかると思いますので毎日とは行きません。不定期です。ではよろしくお願いします。

 

- | 12:34 | pookmark

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