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納税者・国・税理士 3者間紛争  <税理士 対 国>1

 税理士が、自分の申告につき、過大申告であったことに気づいて

  第1段階:税務署への更正の請求

  第2段階:税務署への異議申し立て(現在の再調査の請求)

  第3段階:国税不服審判所への審査請求

をしたが得心が行かないため最後の道として国を訴えたケースである。

 

訴えの争点は下記2点である。

審査請求(国税不服審判所)段階でコンピュータの廃棄損を認めないで、別のコンピュータの廃棄損を認めた。この過程で税理士に主張する機会を与えなかった点は手続き上違法である。

税務署から不服審判所に提出した答弁書、意見書をはじめ審判所審判官が職権によって収集した帳簿書類など関連するものは全て審査請求人である税理士に閲覧させる義務があるのに、それをしなかったことは手続き上違法がある。

 

 この例は、第1段階では、自分の払う税金が過大であったことを是正する目的から始まったものの、3段階目の国税不服審判所での「手続きの適正性」が争いの目的に入れ替わっている。

 

 本例は、今後において税務署の課税処分などについて争う場合、申立人である納税者(本例はたまたま税理士が申立人であった)が確認できる証拠・資料の範囲がどこまでなのか、についてキッチリとした答えが出された点が役に立つため検討する。

 

(あらすじ)

 井上税理士は数台のコンピュータを有し、盛大に事務所を運営してきた。自分の所得税と消費税の申告で次の点が申告書に反映されていないので、所得税の総所得金額ならびに消費税課税標準が約2000万円過大であるとして約1000万円の税額を返せと税務署に「更正の請求」をした。

 

過大申告である理由

1、消費税の追加納税分の計上不足

2、未払給与があったこと

3、事業税の追加納付分があったこと

4、未収金の貸倒があったこと

5、売上の二重計上があったことが判明

 

 対応した税務署は、申告所得が2000万円過大との請求に対し、その内の1200万円を認めた。税額の払戻しは18万円に留まった。

 井上税理士は承服しないで、第2段階:異議申し立て(現在の再調査の請求)に進んだが、税務署は、内容を検討の結果請求を「棄却」した。

棄却とは内容を審査した結果であり、形式的不備ゆえの、いわゆる門前払いである「却下」とは異なる>

 

 次に、3段階の国税不服審判所への審査請求に進んだが、審査請求の一部が認められたものの、その他は「棄却」された。不服審判所で主張ができなかった点や資料の閲覧が制限されたことに不満が残るため、手続きの適法性について裁判所にて争うことになった。

 

<次回予告>

 争いの内容につき、井上税理士の言い分、被告である国(国税不服審判所)の言い分を較べながら検討したい。

 

- | 08:37 | pookmark

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