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納税者の品格と税理士の立場・・・・4

 最初に断っておきたいが、この事例のような税理士は筆者の周りには誰もいない。筆者の知る税理士は例外なく(言い方は丁寧であるが)言うべきことを依頼者である納税者に諄々と伝える人ばかりである。それが受け容れられない場合は関与を降りた、との仲間内での打ち明け話も多い。

 別に、時々であるが財務大臣による税理士懲戒処分の事例が公表される。大胆な売上除外や架空経費計上による不真正税務書類の作成が原因である。これらは、税理士が不正であることを認識して行っている。その結果、税理士法の定める懲戒処分を受けている。

 

 本稿で問題にする「制度(税理士への加算税代替課税)は、性格的にNOと言うべきを言えなかったり<下記分類A2>や、「通常の専門家としての水準」で申告業務を行っても不正の証拠を見つけられないまま申告し、その後に税務調査で多額の仮装隠蔽が発見された場合や、法令の適用につき税理士の解釈が国税当局と相容れない結果、修正申告または更正処分を受け、過少申告加算税や重加算税の賦課決定処分を受けた場合<下記分類1>にあてはまる問題である。

 

分類として、税理士関与を前提に税務調査の結果加算税が課されるケースは以下に整理できる。

 

A悪質な納税者が意図して

1.自分だけで(税理士に秘して)過少な申告をする場合・・・・・・・・・税理士には責任はない、税理士にはズルをした者の加算税を負担する筋合いはない。

 

2.税理士を巻き込んで過少申告をする場合・・・・・税理士は懲戒処分を受ける。アドバイスが不十分な場合、納税者から損害賠償を請求されることもある。

 

B過少申告の意図はないが、税金が少ないことを望むあまり曖昧なまま税理士に申告を依頼した結果

1.非違が発見され、過少申告加算税または重加算税が結果として課された場合・・・税理士に責任があるか否か「通常の専門家としての水準」を果たしたか否かで、依頼者・税理士間の争いになる。税理士の落ち度である場合、加算税は損害賠償の一環として税理士が負担する場合もある。

 

2.事前に税理士から、税務署と見解の相違が起こり、過少申告加算税が課されるリスクの説明を受け、納税者も覚悟していた場合(仮装隠蔽はこのケースで起きないから重加算税は生じない)・・・・すでに問題点を指摘済のため税理士には責任は生じない。加算税は納税者が負う。

 

(Aには第3の類型がある・・A3 )

 それは、A2のように税理士を同意のうえ巻き込むのではなく、ズルをしたことを税理士に秘したうえ「税理士を騙せたら税務署も騙せる」との考えから税理士を「試す」納税者の存在である。

 

 税理士は「試された」のであるが、納税者が厚かましくも税理士に加算税の負担を求めた場合は、税理士は責めに帰すべき事由がないことを立証しなければならない。税理士はこの立証のためにも契約書や助言の内容に関して書面等の備えが必要である。

 

 要するにA2.3B1責任の所在がグレーである。ここへ加算税の代替課税制度が実施されれば、更に紛争が混迷化する。

 

 以上パターンに割り切ったが、このようなA2.3やB1のどちらでもないのが本事例である。

 

<次回予告>

本事例についての納税者と税理士のそれぞれの責任を分析してゆく。

- | 08:32 | pookmark

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