…不況がくる…会計を実生活に生かす —家計・事業・相続—

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Q:フルコストの考え方について説明してください。

A:フルコストという言葉は、売掛金の良し悪しを判断する際に総原価という考え方を取る際に使いましたが、本来は経済学で独占状態での競争のもとでの価格決定のしかたについて使われる用語で非常に難しいものです。

 

 しかしここでは価格を決める時に必要原価に諸費用を上乗せ(マークアップ)する方法とお考え下さい。個々の商品の価格を決める際に慣習的に市場での仲間内での価格や、類似商品の価格をみて値決めをしますが、この際に製品原価だけではなく販売費や管理費などの費用も製造量を把握して各自おのおのの事業の特性を見ながら総原価をみます。市場で独占状態の立場にあれば、その価格を踏まえて独占利潤を上乗せすることもできますが、実際は厳しい価格競争のもとで需要を取り合いますから屈折して下方に価格が行くものです。

 

 前にご紹介しました、生き血を吸い取られた卸商の場合は屈折しすぎて売値が直接原価を下回っていることにもお気づきにならないまま破綻されました。

 卸の場合は右から左ですから付加価値の部分は薄いと考えられますが、製造業やサービス業の場合は特性を出すことで需要を作り出すことが不可能ではありません。

 

(顧客満足を超えて)

 そのためには「顧客満足の次元を超えて顧客創造をしてゆく」ことが必要と言われます。ドラッカーの言葉です。私流に読み解きますと、お客さんは自分の五感や知ってる範囲内で満足します。それが顧客満足ですが、実は自分でも思ってもいなかったものに出会いたいのです。一人の顧客が自分の思いを超えた商品やサービスに出会えば、そのことはすぐ広がってゆきます。

 

 大事な点は、ドラッカー先生は「顧客」の意味を「一人の顧客」との意味で使われておられるところです。顧客「群」ではないのです。群としてとらえるとマスになり、五感や感性の反応は要素から消し去られます。例えばワイン製造業の場合「このワインマズイね」と言ってくれる声を大事にしなければなりません。奮起して全社一丸で行列のできるワインを創る道が始まります。

 

(枠を超える発想)

 数字で「前年対比売上高が何%伸びた」の面だけ見ていては「次元を超えて顧客創造する」動機にはなりません。

 その昔、寺山修司さんの名著に「書を捨てよ、町へ出よう」があります。この中で「一点破壊主義」のところで「限られた金額を、、、適度に分配し、計画された安定の中に生き」ない生き方こそが「経験の狩人」になることができ、閉塞状況を突破できる、と。この人の衝撃の短歌「マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの、、、」のような現状否定とすべてを投げ打つことから、集中する一点が見え、新しいものを「創る」ことに繋がると思います。

 

<蛇足ですが、私は町という字より「街」が好きですが>

 

 そのような「これまでとは違う」ものを生み出して成功するケースでは開発し続けています。フルコストにそれらの開発費も加えて「あるべきコスト」を認識し、その上で周りの慣習から来る価格と折り合いをつけながら、やがては思う通りの価格(もちろんフルコストを吸収できるような)を世間に通してゆくことが、またその繰り返しが事業の究極ではないでしょうか。安売りは初期だけで良いのです。

 

<次回予告>

在庫(棚卸資産)勘定の検討に入ります。

 

- | 08:41 | pookmark

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